版画の摺りあがる過程

重ね摺りのことを懸合摺（かけあいず）りといいます。 各図のように綺麗に摺り上がります。 これを多色摺木版画といいまして、江戸の技法です。

１.はじめは、淡い墨（黒色）で摺ります。

２.薄い朱色で懸け合い摺り（重ね摺り）をします。

３.薄い墨で懸け合い摺りをしますと、仔犬三匹が表れます。

４.黒っぽい仔犬に、もう一度やや濃い墨で懸け合い摺りをします。

５.そして、三匹の仔犬の顔に、墨でぼかし隈取りにします。それぞれの仔犬の個性を表すことができます。

６.次潰し（バック）は金泥に少々の墨を入れて擦りますと、仔犬達の表情が柔らかくなります。

７.ここで全体に輪郭を墨で摺ります。

８.最後は、仔犬達の目を濃い墨で摺り完成です。

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