雅の「源氏物語十二揃」愛知県一宮市博物館で初の展示会<2015>


一宮市博物館で初公開する。十二年かけて平安の雅の世界を描いた集大成。登場人物の情念や心の機微を、情緒豊かに行燈の明かりで浮き上がらせた〈2015〉

<中日新聞に掲載>
2015年4月1日〜5日まで中日新聞に「源氏物語十二連作 十二年かけ連作版画に」
腕が問われるのは「彫り五年」「摺り十年」といわれる彫りと摺りの技。細い黒髪の一本一本彫ったり、自然に色をぼかしたりと、それぞれ緻密で丹念な作業を要する。
瀧さんがこれまで手掛けてきたのは、若い女性の恥じらいや恋心を表現した連作の「娘十二ヶ月揃」など、あでやかな女性の姿。その精緻な表現と高度な技法は国内外で高く評価され、二百五十を超える賞を受賞。入墨を入れた「刺青藍十二揃」女性の作品「菊散らし」は英国の大英博物館に収蔵されている。